カジカ(鰍)


   

 どう見てもグロテスクな姿の「カジカ」であるが
 まさに清流でしか生息できない幻の魚になりつつある貴重種である。
 幼い頃には割り箸に縫い針を挟んで糸で強く縛って補強し
 近くの川で小さな石をめくりながら突き刺して獲ったおもいでがある。 
  
 最近は他の川魚同様に河川が荒れて「カジカ」の住める清流が減ったという。
 夏の最盛期、破間川などはダムで川が堰き止められて水が流れていない、
 こんなところに魚が住めるわけがない。
 上流といえばいたるところで堰堤工事が始まっていて水が濁っている。
 不要な林道を作り続けて、その道が崩落して川を埋める、そして堰堤を造る。
 その堰堤が土砂で埋まるとまたその上流に堰堤を造る・・・・。
 恐らく行政と業者のいずれかが自分達の権益を手放さない限り好転はしない。
 
 秋田では「カジカ」を素焼きして麺類のダシ取り用とするらしい。
 北陸では海で獲れる「ゴリ」を唐揚して皿に出すが、あまりの恐ろしい姿に
 最近は「カジカ」を使って代用しているといった話も聞いた。
 
 魚沼ではやはり塩焼きにしてからコップに頭を下にして入れて
 熱燗の日本酒を注いだ「カジカ酒」が有名である。
 3月3日の「浦佐毘沙門天・裸押し合い」で屋台にて売られる「カジカ酒」は
 零度近い門前通での正しい酒の飲み方、雪国の味わい方といえよう。