煮菜


   

 二四節気の雨水を過ぎた頃、タルの中で熟成してきた「蕪菜漬け」にも
 酸味が出てきて生食に不向きになってくる。
 そんな時期にはその酸味が出た「蕪菜漬け」を水から煮出し、何度か煮こぼしてから
 煮干と打ち豆を加えて好みで醤油や味噌で味を調えた「煮菜」である。   
 
 生家のあった下越では「タイ菜」という漬け菜を同じように調理したものがあった。
 当時はあの臭いがきらいであったが無理に食べさせられた思い出もある。
 今は「蕪菜漬け」も自分で漬けるし、最後の「煮菜」も作って賞味している、
 相変わらず酸味が出た漬け菜を煮こぼした時の臭いはするのが
 発酵食品に対する姿勢が変ってから気にしなくなった。
 
 冬の終わりに味わう雪国の味であろうか。