いわゆる自然薯を一本掘り出すには
まずは山芋が充分に育った太い幹を見つける事。
それが第一関門で、
それからその周囲直径1mほどの穴を掘って
じっくりと攻めていかないとイモを折ってしまう。
これが第二関門でしょう。
イモは木の根や大きな石を避けながら下に伸びているので
曲がりくねっているから熟練を要します。
また穴掘りの労力を減らす為に急斜面に生えているものしか
ターゲットにしない人もいるほどですからいかに大変か。
採取時期は晩秋から初冬、樹木の葉が全て落ちてから掘り出します
太くて立派なイモを探すためにはまだ葉が付いている内に
その場所を見つけて地面に自分だけが解る印を付けておくのが
常識になっています。そうしないと蔓や葉が枯れた山芋の地下茎を
見つけるのは至難の業であるからです。
自然薯の調理方法は
長いイモを折らぬようにまずヒゲ根をガスの火などで焼きます。
皮を剥くのもいいのですがもったいないので
そのまま擂り鉢の溝に擦ってゆきます。
自然薯はアクが強いので途中で色が黒くなってゆきますが
気にしません、どうせ出汁と混ぜたら同じですから。
さてあまりの濃さに驚きますが大体10:1で
出汁と薄めても十分なほどです。
麦を混ぜた魚沼コシや玄米ご飯にかけたら何杯でも・・・。
山芋には茎と葉の間に小芋が付きます(ムカゴ)
これを採取して料理の材料にするのも筆者は好きです。
ムカゴは触るとポロリと落ちるほどの脆さなので
下にビニールシートや傘を逆さまにして採ります。
そうすれば落ちたムカゴもセーフです。
調理方法としては空炒りして荒塩をまぶしたり
昆布、お醤油を少々入れて炊きあげる混ぜご飯にと。
その小芋が地面に落ちて生長すれば立派な山芋になるのだから
味はなかなかのものです。