ゼンマイ

深山のゼンマイの群生地   

この写真はゼンマイ採りのプロ提供してくれた。
彼らは此くらいの群生地でないと採らないという。
動く手間と運ぶ手間を考えて事だとか、
それも翌年以降を考えて2割程度しか採らない。
 


 なんといってもゼンマイは山菜の「王様」です。
 それは味もさることながら、採る場所の困難さ、
 下拵えの難しさ、それに群生地を見つけた時のうれしさ等     
 総合的にいっても「ぜんまい」は全ての山菜の    
 頂点にいるような気がします。

 ゼンマイには数種類あって山道や斜面にある細くて赤い物、
 鬱蒼とした林のなかによく見かけるやや太いが赤い物、
 山の急斜面、渓谷の岩場などに出る緑色の太いもの。
 当然、太くて緑のものが絶品です。

 料理として出されたときにそれが1本もので、
 その太さが塗り橋ほどであったら一級品でしょう。
 このためには取り方もそうだが、乾燥も完全に手作業であり、
 春の晴れた日に筵の上で丹念に揉み上げたものです。
 まあ一般の店で売っている「水に戻したゼンマイ」と比較したら、
 その歯ごたえ、うまみ、太陽の香り、いずれも天地の差でしょう。

 綿と頭の胞子を取り除いたゼンマイを大きな釜で
 茹で上げる時間の難しさも経験が必要です、
 そして筵の上で揉み上げる所になるとまた大変。
 繊維をほぐしながら素材を痛めずに揉み上げて
 出来上がりの重さが採取時の20分の1位にしかならない。
 調理するときにはまた元の太さに戻るのだから不思議ですが。
 一般的には「乾物」なので上手に乾燥した密閉状態での
 保存方法で数年間は保存がききます。    
 戻して調理しても味は変わらず、
 昔からの飢饉が有ったときの緊急食料でもあり、
 冠婚葬祭時の精進料理やハレの日のごちそうにと
 出番も多いのですから「王様」にふさわしいものです。

 ゼンマイ、油揚げ、コンニャクなどど煮るのが都会風ならば
 ゼンマイの「一本煮」とかミガキニシンと煮るのは
 「魚沼風」とでも呼びましょうか。
 いずれにしても王様らしい味わいを提供してくれます。
   

すこしまばらな生え方のゼンマイ
素人はよろこんで採ってしまう
それでも1本は残して置きたい

 


里山のゼンマイ

ゼンマイの幼芽
まだ芽吹いたばかりのゼンマイ
全体に茶色の綿に包まれている。 これは遅霜から身を守る為なのか 動物から身を守る偽装用なのか・・・