カメラは写真を撮る道具である。

山で、名も知らぬ小さな花を撮る時が私にとって誠に至福の一時である。

然し、なかなかうまい具合には写ってくれないのだ。

何故だろうと私が思ったに、これはカメラが悪いのではないのだろうか。

勿論全くそれが無いとは云えないが、実はレンズを生かす知識と技術が無かったのである。

それに、決定的なことは、光に関するセンスと構図に関するセンスが皆無であった。

早い話が腕が悪いのであり、それに気づかずにいたのだから、「カメラが悪い」事になったのだと思う。

加えて、写真を撮ること自体が常に従であった。

仕事をしながらの撮影だけだったと言ってよい。

楽しみながら、写真を撮る為だけ、と言う行動が無かったのは、

確かに技術的な向上を妨げるものであったと思う。

それでも、白黒のフィルムを使っているうちは自分で処理していたから、

露出に関しては大体良い結果を得ることが出来るようになってきた。

殊に、逆光で撮る事の楽しさを知った。これは新発見であり、心ときめかす事件であった。

 

 タイム・ライフ社が入会金を払ってくれて、A Pと云うカラー 写真専門 の会に入れてくれた。

武藤先生の添削の声に励まされた。そして、コダカラーXと云うフィルムを知った。

プリントのピントの良さ、発色の鮮やかさに感動した。

が、相変わらず写真は平凡なものだった。

アルミの缶に入ったフィルムは、私の宝物になった。

この空き缶は、マッチを入れたりして重宝したが、今は一つも残っていない。

ACPの武藤先生からほめられた事が一つある。

「星さんは16mmかなんかをやってらっしゃるのでしょうか。

フィルム一本が、映画の流れのようになっていますね。」

当然、映画を撮りたいなんてのは夢のまた夢だったが、

確かに強い希望として幼い頃から胸に秘めた思いがあった。

心の一番奥に封じこめた想いを、先生には見透かされてしまった。

また、写真そのものが、理詰めの構図だとも言われたが、それについての可否までは言及されなかった。             

 

ある時、ゾナー 2.8 85 (M42マウント)というレンズを買った。その頃使っていたフィルムはトライX。

これは彼のツァイス社製ではなく、ローライの製品だった。

ところが写してみてびっくり。白い色は当然白いのだが、黒へ向かってのなだらかな諧調、

そしてまさしく輝く様な灰色。レンズの味というものに目覚めた瞬間だった。

これは凄いレンズだぞと興奮して、終にはこの85mm一本で撮り続けた。

本当は、色々あって、タクマー2/58の他には、これしか使えなかったのだ。

写真道楽は金がかかるぞ、と予感した瞬間だった。

1. ゾルキー 4 

     Body No. 65645216                 

     インダスター 3.5/50  Lens No. 6548107  絞リ羽根6       

 

 カメラ雑誌の広告に、ロシア文字で Зоркий 4と筆記体で書かれたカメラが目に入った。

値段も安い。この書体に魅かれて電話をすると、すでに売れてしまっていたが、別の4型があるという。

早速送金して直ぐに届いたカメラは、ライカの様なレンズ交換式だった。

然し、ロシア文字ではなく、カメラボディ、レンズの刻印も、ラテン文字で書かれていた。

随分がっかりしたが、このレンジファインダーは正確だった。

見づらかったが距離計としては三重丸で、狂いは全く無かった。

フィルムも精確に巻き取って行った。

駒と駒との間隔が常に一定だから、少なくともアサヒペンタックスAPよりは出来が良かった。

しかも一眼レフのように跳ね上がる鏡が無い。当然ミラーショックに依るカメラブレがあろうはずはない。

そこまでは良かったのだが、さてフィルムを一本取り終えた場合、

どうやって巻き戻すのだろうか。慌てゝ電話をかけて教えて戴いた。

良し来たとばかりにフィルムを詰め、雪景色を、アッという間に一本撮った。快晴だった。

出来上がるのは待ち遠しかったが、有り難い事に今ではそれこそアッという間に仕上げて貰える。

同時プリントで見た限りシャッター振れはなかった。

当然快晴の冬景色だから、1/250秒のF16で撮った。

一眼レフだってブレはしない。然し、何かが違う。

様々なシャッタースピードと絞りの組み合わせでも何等の異状が無い。

と云う事は、シャッター速度も絞りの調整も精確だと云う事になる。

それはこの頃使っていたペンタックスLXだってそうだったろうと思う。

然し、おそらく1959年頃に出来たと思われるカメラとしては、随分精確すぎはしないか。

そしてピントが物凄く良い。プリントを見ながら、アッ、そうかと思った。

これはレンズが良いんだ。単層コートの、一見ちゃちなレンズが、こんな立派な写真を撮ってくれる。

逆光では華々しいゴーストで、とても見られたものじゃないし、しかもファインダーではそれが見えない。

然しエルマーのコピーであろうこのレンズは、実に掘り出し物だぞと云う感じがして、心が躍った。

 春、山に花が咲く頃、ペンタックスLXにこのレンズを取りつけた。

ゼンマイ採りの真っ盛りだ。足下にエンゴサクの白花が群れて咲いている。カタクリの群落もある。

Lマウントのレンズをつけると、接写しか出来なくなる。これが私の思うつぼだ。

たちまち一本撮ってしまう。開放でも絞り込んでも、しっかりした写真が出来た。

この時、露出はオートにして何の補正もしなかった。

三脚を持つ余裕が無いから、草むらに寝ころんでの撮影となる。

四つ切りに引き伸ばしたところ、わづかな手振れが見られたが、こんなものは気にならない。

感動した。ライカの信奉者の気持ちが分るような気がする。

でも、ライカはもっと違うのだろう。残雪の駒ケ岳。真夏の青空。紅葉の山。いつも持ち歩いていた。

「いつ壊れるかは分りませんよ。」カメラ店の言葉はすっかり忘れてしまっていた。

勿論困った事が無かったわけではない。

巻き戻しのスイッチである、シャッターボタンの外側のリングを失くした。

六角ナットで丁度いいネジ山のを見つけてねじ込んだ。今でも

ついている。この時は仕事の現場の川原で落した。二日間捜したが見つからなかった。

あんな小さいものが見つかるとは思えなかったのだが。

それから五年。終に画面の端部が黒く写るようになった。昔、ペンタックスAPで何度も修理したところだ。

簡単なシャッター膜の調整で直るのではないかと思ったが諦めた。

但し、今の所は、である。何時かお金が出来たら修理してもらおうと思っている。

ゾルキー信奉者になった私に、若し誰かがバルナック・ライカを試用させてくれたなら、

たちまちライカ信奉者になってしまうに違いない。それはとても困るのだ。

絶対にライカなどは買えないだろうから、そんな事になっては困るのだ。

 今、ライカマウントのレンズを、ニコンに取りつけられないかと考えている。

ペンタックスLXが、修理したに関わらず1ヶ月で同じ所が故障した。

多くの部品を交換しての修理だっただけに、ペンタックスには絶望した。

もはや再修理の気持ちは失せた。だから、ニコンに、インダスターをつけて接写したいのだ。

小さな花たちが待っている。美しい花々を、このレンズで撮りたいのだ。

そして、もう一つの解もある。ゾルキーをもう一台買う事だ。

LXの修理代があればそっくり買えるのだから、こんなにうまい話はない。

だがその金でニコン用のアダプターも買えるのではないか、とも思う。

ここは一つ慎重に考えなければならない。花を撮りたいのだから。・・・・・でも、風景も撮りたい。

ミラーショックの無いカメラは魅力的だ。

レンズ交換の予定が無いのだから、ローライ35の方が良いのではないか。悩みは拡がるばかりである。

因に、私は距離計と視野枠が別々の2眼式の2型以前のよりも、3型以降の物が欲しい。

フィルムの巻き取りはレバー式でない方が良い。

正確な巻上と、次にシャッターを押すまでの緊張感が、何とも言えない。

 

2. ローライ 35T, テッサー3.5/40                                 

                              No. 5501778  MADE BY Rollei SINGAPORE   

                                                                 絞リ羽根6    

 その頃、(多分1980年の頃だろう)私はアサヒペンタックスMXを使っていた。

これにマクロ4/50をつけていた。

小型で気に入っていたのだが、父が何処かで紛失したので、取りあえずと言う気持ちで買ったローライだった。

勿論ローライの名前も知っていたし、その頃には父の手に渡っていたレンズが、

ローライ製のゾナーで、その描写力にはとことん参っていたのだ。

箱を開けて出てきたカメラは、予想以上に小さかった。

ゾナー付きのもあったし、トリオター付きのもの、或はシュナイダーのレンズもあったが、

私はテッサーを選んだ。シンガポール製のローライ35T、クロームメッキだ。

説明書を一通り読んで、レンズを引き出し、シャッターを切った。

ところが、数回に一度はシャッターが落ちない。母のミシンオイルをシャッターボタンのすき間からたらした。

今度はうまくいった。ところが、この報告を送ってすぐに、ローライジャパン社から手紙が来た。

早い話が、得体の知れないオイルを使うなというのだ。

新しいローライ35Tがすぐに送られてきたので、ミシンオイルを突っ込んだ方は送り返したが、

後ろ髪が引かれた。悪い事をしたなぁ、ごめんよ、という思いだった。

 さて、その頃も常用フィルムはトライXだった。信じられない位によく写った。

こんな小さなレンズなのに、何故だろう、と不思議に思った。

「いつもポケットにローライ」、だった。カラーフィルムも使った。CdS露出計も狂いはなかったと思う。

余り使わなかったが、薄暗くなったりちょっと自信のない時に指針を見た。

でも、小さくて軽いから、スローシャッターは使えない。

 何年か経って、シャッターが動かなくなった。修理する金がないから、そのまま何年か寝かした。

ところが、その代わりに使っていたカメラが故障した。ペンタックスLXだった。

これは高価だったが、実に良いカメラだと思う。これを修理に出すと、何となく手持ち無沙汰になって、

ローライのカバーを外した。そして、またぞろ母のミシンオイルを歯車にたらした。

すっかり元気になったローライのシャッター音が軽く響いた。カバーを取りつけると、

露出計が動かなくなっていた。そのまま、また何年使っただろう。

フィルターは細かい傷だらけになった。1996年、フィルムカウンターが動かなくなった。

細いゼンマイが、外れたのか、折れたのか、元々どうなっていたのか分らないから、どうしようもなかった。

このカメラは、フィルムを最後まで強く巻くと巻き戻しが出来なくなる癖があった。

だから時々カウンターを見て、24枚きっかりで終了する事にしていたのだ。

ただし、手動でセットすると、何とかコマ数の見当はついたが使い続けるのは諦めた。

 何時かお金の余裕が出来たら、必ず程度の良い中古品を捜して手に入れる。そしてまた

「いつもポケットにローライ」の生活をしたい。ローライ35Tよ、待っていてくれ。

 

3. アサヒ ペンタックス   AP 

                        Body No. 141455

                  Takumar 2/58mm  No. 140712 絞リ羽根10

 

  17歳の時、父が親戚の人から譲り受けてくれたものだ。

ネオパンSSだけを使っていたが、終にはネオパンFが常用フィルムとなった。

いつも、F5.6 以上には絞らず、黒過ぎるネガを作っていた。

写真屋の親父には何度も注意されたのだが、どうしてもその癖は直らなかった。

その親父が、引伸ばし機を入れ替える時に、今まで使っていたものを安く譲ってくれた。

フィルムの現像も自分でやりなさい、と、ベルト式のものを選んでくれた。

何とか不器用な手で始めたのだが、今までの黒いネガが、次第に薄くなっていった。

フィルムの現像時間を抑えたのだ。そして、今度はピントの甘さが気になったから8〜11位に絞った。

今まで当り前だった寝ぼけたような写真が、一転して実にシャープになったのだった。

逆光の原生林などはそのままの美しさで印画になった様な気がした。

写真と云うものは、レンズと云うものは、使う人の意志の力で随分変わるものだとこの時に思った。

今思えば、このレンズは決してシャープなものではない。

だから、自然とネオパンFを使うようになったのだと思う。

あの頃、カチカチにビシッと写るニッコールと云う存在を私は多分知らなかったと思う。

その名声は知っていたのだが実際に使った事はなかったし、私などには縁のない高嶺の花だと思っていた。

だから兎に角絞って、やや薄いかなと云う位のネガを作る事に専念するようになっていった。

更にはフィルム現像の時間も、随分きりつめたのだった。

フィルムの粒状生と相まって、大体成功していたと思う。

 このレンズは、今も持っている。時々出しては使っていたのだが、LXの不調と共に出番が無くなった。

絞り羽根の枚数も多いし、ひっくり返せば接写にもなるので、まだまだ出番はあると思うのだが。

ひょっとしてニコン用のアダプターがあるかもしれないので大切に保管しておこう。

但し、フランジバックの関係から、接写にしか使えないかな?   

 もう一本、3.5/135 のタクマーも一緒に譲って下さったのだが、これは余り使わなかった。

でも悪いレンズだとは思わない。雪山などでは結構なコントラストを見せたのだが、

何しろ、私が望遠よりも標準を、そして次第に広角系へと傾斜して行ったが故に、

余り使ってもらえないレンズであった。                                            

                                                                               

 ところでAPは、メーカーに、もう修理出来ませんよ、と言われて、せめて自分で直そ

うとして、壊してしまった。

 無念。                                               

 

4. タクマー4/35                                                          

 

                             No.214069   絞リ羽根10                           

 

 これもペンタックスAPと共に譲っていただいた3本の内の一つ。

初めてこれでカラー写真を撮ったのは、県境近くの山に登った時だった。

快晴。カメラはペンタックスのAPかSVだったと思う。素晴らしいピントと発色で驚いた。

モウセンゴケの花が咲いていたので、レンズをひっくり返して接写した。

これもきれいだった。絞り込んでのピント合わせが不便だったが、写りの良さには代えられない。

当時はリバースアダプターの存在を知らなかったから、鏡体のネジを外して、

接写専門のひっくり返し用のレンズとして改造した。

だから今でもそのままであり、絞り込みの環が回らなくなったので最小絞りのままになっている。

これでは使えない。何と馬鹿な事をしてしまったのだろう。

然し当時は、花びらの中だとか、小さい高山植物を専門みたいにしていたから、

これで大いに助かったものだった。風景に関しては、私は広角を使う必要がなかった。

どうせ一部分しか切り取れないのだから、山が低く写る事を嫌ったのだった。

今にして思えば、周辺の減光もない最高のレンズなのだが、もう遅い。

ミノクサー34mmと云うのがついた安いミノックスも素晴らしかったが、これは娘にやった。

ところが余りにきれいな描写なので、妻はそれをコニカのコンパクトカメラと交換したのだ。

私は関与しない事にしたが、このレンズよりも何十年も前のタクマーの方が

しっかりした画を作ってくれたのである。驚きだ。

 35mmと云うレンズとしては周辺に大きな歪みが目立った。

けれども、こういうものだとしか思わなかったし、何の不満もなかった。

風景写真が広角系によって撮られる様になったのは、ずうっと後年の事ではあるが、

この頃も偶には使ってはいたのだった。勿論白黒の写真であったが、前述の様にカラーの発色は抜群であった。

広角と云うと思い出す事がある。「ミヤマ商会」という店で、24mmをくれと言った。

ところがなかなか売ってくれないのだ。35mmにしなさいという。35mmは持っているから、

是非24mmが欲しいと言うと、使うのに難しいから、という理由でなかなか相手も頑張る。

棚の中の24mmレンズを横目で見ながら私も頑張ったが、終に28mmと言う所でお互いに妥協した。

これは、客に対してちょっと失礼なのではないかと思われるだろうが、私は今でもそのカメラ店に感謝している。

大体私は、カメラ屋の親父に叱られたり援助して貰ったりして育った、恵まれた人間だ。

本当に感謝している。その頃のカメラはペンタックスMXで、しかもボディしか持っていなかった。

何故かと云うと、金がなかったからである。この28mmの翌年、4/50mmマクロを買った。

しかし、MXと共に、父が紛失した。                                                              

                                                                               

    アサヒペンタックス LX              電池LR 44*2

                                     body  No. 5251110

 

 「電池無ければ只の箱」と云う言葉があった。無精と謂うのか何と云うのか、

常に電池を用意する気持ちが全く無い。TTLの電池でさえ抜いたままで知らん振りをしていることもある。

そんな私が、雨を被っても良くて、高速側だけでも機械式が使えるシャッターなんてカメラを見逃す筈が無い。

大きさだって、何とニコンFM2よりも小さい位。露出も割合に正確だったようだ。

 私はこのカメラに様々なレンズを使った。リバースアダプターで、結構接写をした。

でも、このカメラは、故障してからの修理対応が悪過ぎて愛想が尽きた。

ああ、長年ペンタックスを使って来たが、これ迄かと思った。

AP,Super S2, SV,SP,MX,LX,P30。

(アンダーラインの機種は、使えなくても一応形だけ保存してあるもの)

この中で、完動品は26,000円でオーバーホールした、SPだけだ。

然もこれは、父の愛機となっており、父がオーバーホールに出した。

LXは、同じ金額で修理して、一ヶ月持たなかった。

若しこれが故障しなかったら、或は修理して猶壊れなかったら、かなり信頼感を抱いたであろうと思うと、

使い易いカメラだっただけにちょっと可哀想な評価である。

暫くしてA★4/300を買ったが、余り使い易い物ではなかったし、値段程コントラストも高くはなかった。

ずうっとペンタックス愛好者だった私は、この会社はSP迄だと結論した。

あの、正面にデーンとしたロゴマークが私は好きだったのかもしれない。

                                                                               

                                                                          

 

6. 引き伸ばし機 富士 S69

 

 

 B型の名称を変更した物だとの噂もあるが、そもそものB型を私は知らない。       

これが、写真屋の親父から譲ってもらった物。フジナー 50 mm と 90mmと、

それぞれ用のフィルムマスク一式をつけてくれた。

そもそもが初めての経験で、本を読んでの独学だったから、余り綺麗な印画を作る訓練と云うのはないし、

性格としてかなりいい加減な者だから、何となく寝ぼけたようなものだった。

だが、私はバットの中でじわっと浮き出る画に感激して、興奮していた。

暗室用の電球は父からの物。二階の自室の自然暗室で現像しては、窓から下の池に投げ落とし、

朝になって回収すれば水洗いは完了していた。

乾燥機はおまけで貰った物だが、光沢のある印画が嫌いで、殆ど使わなかった。

というより、下手糞で乾燥ムラが頻発したのだ。

こんな事をしていたら祖父に「今は良いなぁ。俺達は定着液なんかマントを被って、刷毛で塗ったもんだ」

と言われた。してみると、わが家の写真道楽は、少なくても祖父の代からになる。

道理で母に言われたものだ。「写真だけはやらないでおくれ」と。

でも、最早私の頃は余り金のかからない道楽になっていた。

大湯温泉で一杯やってくるのに比べれば、子供の遊びのようなものだった。

フィルム圧板の間にくぐらせたフィルムは平気で引っ張って傷をつけていたし、印画の修正もしなかった。

でも、どういう状態のネガを作れば綺麗な印画になるのかが、おぼろげながら分ってきた。                                 

 と言う訳で、まともな暗室作業が出来ず仕舞だったが、とても面白かった。こんな面白い事は、

是非子供達にもやって貰いたいものだが、暗室が無くなった事と、白黒フィルムが高くなってしまった事で、

暫く休業中である。中門を新築する時に、地下室の一角を当てようとしたが、

設計と現実が合わなくなってやめた。この地下室は直立することが出来なくなってしまったのだ。

道路との高低差を考えに入れていなかった為である。いつかきっと、暗室を作ろう。

そして子供達に、引き伸ばしの面白さを知ってもらおう。       

                                                                               

                                                                             

                                                                               

7. キエフ 19                     電池LR 43 *2

                      Body No. 9117630

        HERIOS  2/50  Lens No. 9113241 絞リ羽根6

 

 ペンタ部を正面から見ると、ロシア文字でカメラ名がくっきりと見える。

物凄く固い革ケースは、新品のオイルの匂いが心地よい。

TTL露出計も入っているが、最初は思いっきり戸惑ってしまった。

ファインダーの中にはちゃんとランプ3個の存在が確認出来るのだが、どうしても真ん中のランプが点かない。

故障か、と思ったが念の為、大きな覚悟で説明書を読み始めた。読むだけで意味が分らない。

然し、何とか真ん中のランプに言及していない事が分った。上下両方が点灯すると、露出適正という事らしい。

 SLRカメラだから、大体の使用方法というのは分る。フィルムを入れて一本撮った。

何だかピントがおかしいな、と思っただけだった。2本目。完全に何かが変だ。

3本目。∞から50cmまで、段階的にテストする。すると、レンズの距離は正確だが、

ファインダーの中でのピントずれがある。これは困った。500mmを着けて使おうとの考えはもろくも崩れた。

何とか調整は出来ないものか。かなりの重量があるので、カメラ振れと云うのは殆ど無かったから、

手持ちの撮影には向いている。未だ調整してはいないが、何時か何とかしたい。

けれども、大きな問題に最初から気づいていた。

駒と駒との間隔がバラバラで、何とかラボからは苦情が来ないのだが、

機械の精度と云う面から見ると全体の信用度も薄れてくる。

 目測で距離を合わせ、内蔵のTTLで露出を合わせると云う変則的な使い方をしていたが、どうにも不便だ。

然し、ヘール・ボップ彗星は近づいてきた。完動品がこれしか無いので、これを使った。うまく写った。

細かい星々も綺麗に写っている。ところが、露光中に何台か車が通った。前照灯の光が、盛大に拡がっている。

勿論開放だから多くの収差があるのだろう。でも、これではちょっと使えないかナーと思った。

然し、こんな事にめげてはいられない。武骨なカメラが大好きな私は、何時か必ずピントの調整をして貰って、

これを使おうと思っている。取りあえず、今はニッコールの24mmをはめておこう。

それにしても今ではこういうカメラが珍しい存在になって来たのではないだろうか。

何でも至れり尽くせりの時代に、こんなにカメラをだましだまし、使いこなす楽しさを持つ。

古き良き時代の、遺物とでも言えるだろうか。

それにしても私には、明るいレンズという物が授かない。何故だろうか。

金が無いから買えなかったという理由以外に、確かに何かあるのだ。

ピントの浅いのがその理由かもしれないし、

完璧に調整された距離系という物を信じていなかったのかもしれない。

 妹の亭主が、ピントグラスの傾きを発見した。原因が分かった。だからこれは、彼に提供する事にした。

1999 3月、このカメラは三河一郎氏の所有になった。

 

             

8. キャノン スーパー 1218

                                   N0. 105797  lens No.刻印ナシ

                                            電池MR9*2個、+3*5

 

 8mmシネカメラ。駒ケ岳からのスキーに活躍したものだが、時々雪の中に突っ込まれていた不運なカメラ。

これは、1972年ごろに買った。自分用には余り使わなかったが駒ケ岳の管理人をしていた1年間、

これで花を写していた。今のようにビデオが普及していたならば、ありったけの記録をしたのだろうが、

1977年の頃は、月2本から3本と云えばもう金が無くなった。

1本、3分20秒。大体1カット7秒位のつもりで撮っていたのだが、とてもそうはいかない。

綺麗な花は沢山咲いている。でもフィルムを買う金が無い。

よほどカメラを質に出そうかと、本気で考えたりしたが、では得たお金でフィルムを買って、

どうやって撮影するのかと、理性が囁く。本当にフィルムが欲しかった。

 何処のどなたかが耳打ちした。「何故16mmをやらないのか」。

その頃も8mmは、未だ画質の面で評価が低かった。8ミリだって、

親指を半分切り落としてしまった時の労災保険を突っ込んでやっと買った位だから、

とても16ミリなんて手が届かないのだ。金のない私は、それでも嬉しかった。

絵が動くのだ。そよ風に揺れるチングルマ。音は入らなくとも、梢から語りかけてくるウグイス。

三脚を担いで、じっくりと被写体を選んで、ファインダーを覗いてシャッタートリガーを引く。

そして息を止めて心の中でカウントする。1,2,3・・・。

 有り余る程のフィルムがあれば、あれほど時間をかけて構図を決めたり、光線を待ったりはしなかったと思う。

それでも時間がなくて、散りそうな花に待て待てと語りかけながら暗い日陰で撮ることもよくあった様に思う。

撮影に専念出来た半年間であった。     

 そうなのだ。私には撮影専門の時間など全く無かったのだ。

何時も背中には十貫目以上の荷物が括り付けられていたし、そうでなければ何かしらの仕事の合間合間にしか、

シャッターを押せなかったのだ。だから、光や雲や風を待つ時間があるという事が、とても幸せだった。

あんなに幸せな時間は、何時の日に来るのだろうか。ああ、「何日君再来」!                                                         

                                                                          

                                                                               

 

 

9. ニコン F                                 

                          body No.7063849

             eyelevel finder No.刻印無 アイピース非円窓   

            fhotomic FTn finder No.462728 電池MR 9

                      lens: NIKKOR-S Auto 1:1.2  f=55mm No.198369 絞リ羽根7    

                                                           

 長岡市に、国立雪害実験所がある。

此処にお勤めの 五十嵐 高志 氏は、雪氷の専門家であるが、若い頃から山を愛され、

新潟県の登山史には欠かせない方である。

 そんな方から戴いたカメラである。何とも礼の申しようが無いのだが、有り難く頂戴した。

接写用のベローズ、軍艦部に挟んで使える露出計なども戴いた。

その時、雪の結晶や霜の結晶を撮るのも面白いよ、と助言して下さった。

時既に初夏、私はこのカメラを持って山にいた。山できのこの種子駒を打ち込んでいた。

何を撮るという目的がある訳ではないが、私は雨さえ降らなければ必ずカメラを携行する。

フォトミックファインダーがとても重かった。

翌日はアイレベルに替え、レンズもマイクロ55mmに替えて、行った。

先ず、バランスが良く、非常に持ち易いのに驚く。そして、シャッターボタンの位置が後ろにあるに拘らず、

使い易いのに驚く。重いからだろうか、手振れという心配を全く気にせずに済んだ。

私は殆ど毎日、ニコンFと共に山にいた。幸せな日々だった。

 そもそもニコンF、若い頃からの憧れだった。然し私の様な貧乏人には到底縁の無いものと諦めていた。

それもその筈、かなり高価だった。

型録に載っている寸法を、厚紙に写し、何とか正面から見た大きさに切って手に持ってみたりもしたが、

何の足しにもならない。私はすっぱりと諦めた。

一眼レフと云うのは、レンズや付属品など総合的に考えなければならない。

やはりレンズ一本を考えても、ニコンは私のカメラでは無かったのだったと思う。

その後F2が出て、F3になった。このF3は使ってみたいと思った。

既にTTL露出計はペンタックスSPからの常用であったし、LXに至っては、撮影の20%をオートで撮った。

以前は、フィルム一本の中で、殆ど全部露出が揃うなんて事は夢のまた夢だった。

ましてやオートで写せて然も、ニコンだ。その頃はそう思ったのだが、

実は現在Fのファインダーを覗いてとても安心する事がある。それは測光範囲に縛られず、

メーターやランプの煩わしさも無く、単純に、全画面で構図を決められるのだ。

只ファインダーを覗けばいいのだ。こんな自由な事は久しぶりに味わう。素晴らしい事だ。

その代わり、露出は当然合わなくなってくる。それはそれ、長年の経験と云うものが無い訳じゃ無い。

接写の時には何とかするとして、私はFを使い続けた。

 そして二月になって、乾燥した雪が降った。ベローズに、Fでは無くNFM2を着け、

マイクロ55mmを使った。当然の事ながら、露出に自信がなかったからだ。

最初の一本は、単にそこにある雪を写したのだから、なかなか結晶が重なったりしてうまくはゆかなかった。

今度乾燥した雪が降ったら、例えば黒い布などを置いてその上に雪を降らせ、素早く撮ったら如何だろう。

ストロボを使うとすれば、どの位の角度で光を当てたらいいのだろう。

レンズは逆向きが良いだろうか、例えば24mmのレンズを逆に着けるとどうなるだろうか、

などと楽しみが拡がる。然しまだ雪が降らない。

とりあえずは大きな雪を撮りたいのだが、風邪をひいてしまって今、身動きがとれないのだ。

それにしても、8に絞って1から12秒と言う条件では、なかなか陰影がはっきりしないのだ。

もっと光が回っている時に撮影するべきだと思う。

寒さと明るさとの関係はやはり、ストロボを必要とする様な気がする。

ということは、かなりの経験を積まなければならないと言う事だ。

今度は光の問題を解決する事にしよう。何だか、俺は、いつも、光で悩んでいるなあ。

                                                                              

 

 

10. マイクロニッコールAi 55mm f2.8 S                          

                                           No.727454    絞リ羽根7              

                                                                               

 今、最も愛用しているレンズである。

これも、実は千葉の叔父さんに買って戴いた物。何故愛用しているかと言うと、

そもそも私は花の接写が専門の様なものだった。所謂高山植物の可憐な花の虜になって、

ペンタックスのマクロを常用していたのだった。

登山をしなくなってからは、原生林の中を仕事として歩いていた。

だから何が何でも接写レンズが必要だったのだ。叔父さんにねだって、AFではない中古を、

と言ったのに、やはり新品を買って下さったのだった。

ペンタックスではF4だったので、この 2.8 はとても明るく感じたし、然も開放絞りでも良く写るのだ。

私が初めてニコンを手にしたのは、自分の金で買ったFE−10で、ニコン純正ではない。

だからと言うわけではないが、余り荒っぽくは扱えない。何だかすぐ壊れそうな気がして。

でも、常に首にぶら下げていた。忙しい時は、木の枝につるしたまま、仕事をしていた。

付属のズームレンズも、私には満足出来たが、バックのボケが汚い。

山菜や野ウサギの子供、花やキノコを撮っていた。そこに、このレンズが来た。

私は最早木の枝につるしてはおかず、どういう言葉なのかは分らないが、

子供が水筒をかける様なやり方で携帯した。

一体山仕事というのは、何かと荷物が重い。だからカメラなどを持って歩く余裕など無い。

然も撮影する余裕もないのだ。誠に残念だが、行き当たりばったりの撮影となる。

その中で印象に残る写真が撮れた。それは、ギフチョウがカタクリの花に止まったのを見つけ、

背に荷物を背負ったまま腹ばいになって近寄り3枚撮った。

匍匐前進で3枚目のシャッターを押した時にチョウは、飛び去ってしまった。

そのうちの1枚が、何とかピントが合った。会心の一枚と思いきや、絞り足らず、ピントが浅いと言われた。

なる程その通りだ。やはりISO400 のフィルムを使うべきなのだろうか。

昔はトライXを使っていたのだから、400は馴染みのフィルムなのだ。                               

 それにしても、ペンタックス450 の頃は、更に小さいシジミチョウを良く撮ったものだ。

腕を伸ばして、ファインダーの中に見える僅かな部分でピントを合わせる。良くそんな事を考えたものだ。

第一構図が決められないではないか。第二に、ノンファインダーに等しいのだから、

偶然性に賭けなければならないではないか。

ファインダーを覗きながら撮ったギフチョウだが、

こう謂うものは50mm程度のレンズでは無理なのではないか。例えばニコンには 105mmがある。

これを絞り込むと、手振れの惧れがある。専門に写真を撮る時間が欲しいなあ。

三脚を立てて、チョウの通り道や休憩場で待つ。音楽などを聴きながら、コーヒーを飲む。

そしてチョウが来たら、大げさに慌ててシャッターを切る。いいなぁ、そんな生活。                                   

 2001年春、これも、湖南の所有になった。

11. ニコン ニューFM2                                                   

                                               電池LR44 or SR44 *2

                                         body No. 8612332              

                    NIKKOR 24mm 1:2  No. 239084 絞リ羽根7     

                    AF NIKKOR 80200  1: 2.8       No.刻印発見出来ズ絞リ羽根9    

 

  浦安の叔父さんが買って下さった。

「何か、105mm かなんかを買ってやろうか」と言うので、24mm が欲しいと言った。

中古で、然も 2.8 で十分だと言うのだが叔父さんは、「レンズは 明るい方が良い」と、

これを買ってくれたのだ。何ともはや、有り難いものだ。

早速、黄色くて背の高い、名前の知らない クラシックな花を撮りに行った。

胡桃の木の林の手前に群生しているのを、何時か撮りたいと思っていたのだ。

このカメラは、思ったよりは小さくなかった。思ったよりというのは、ペンタックスLXとほぼ同じ位だからだ。

ところがこれがなかなか手に馴染んでくれない。でも、今迄だってそうなのだ。

最初から手にしっくりきたのは、ペンタックスLXと、ニコンFだけだった。

使い込んでこそ私の手に馴染むのだ。だから何時かはこのカメラも、と思うのだが、

Fを使っている関係から、なかなか出番が無い。これは叔父さんに申し訳ないと考え、

雪の結晶はFM2を使おうと思う。ストロボのコードを差し込めるのだから絶対にこれだ。

 双葉社発行の、「クラシックカメラ2」に、「NEW FM2改造法案大綱」と言う記事が載った。

私も大賛成の法案だ。とすると、もう一つ加えて欲しい事がある。右手のグリップをもっと良くする事だ。

付属品で装着出来るなら、更に良い。もう一つ我が儘を言わせて貰えれば、視度調整機構が欲しい。

何故と言うに、私の右目と左目は、我が儘なのかてんでの数値を持っている。

時には左目でもファインダーを覗くのだ。

2000年、夏。六十里の仕事場で、「蛾」を追っていた。追って、とは言っても、蛾は停ったまま動かない。

楽ちん撮影、と思いきや、高い所に停ったものはどうしても届かない。一斗缶を足場にして撮った。

安定がとても悪い。残念ながら、撮影を諦めた、美しい蛾がいた。

400枚ほど撮った頃、このカメラはやっと、私の手に馴染んだ。

 そして私は、ハーフ判で充分だと思った。この機体には、僅かながらハーフ判が存在す

るという。それが欲しい。

 

 そして、2002年5月、シャッターが壊れた。

一年後、修理に出した。もっと気を付けて、優しく扱おう。                         

                                                                               

                                                                                

                                                                               

12. ニコン FE10                     電池LR44 *2

                                          body No. 2015634           

                          Zoom-NIKKOR 35-70mm 1:3.54.8  No.刻印ナシ 絞リ羽根6     

                                                                               

 私は、初めてニコンを使おうと思った。然し金がない。そこで、純正ではないけれどもこのFE−10にした。

逆輸入品だったので一応は中古扱いなのだが、紛れもなく新品だった。

然しプラスチックの外装は如何にも貧弱だったし、何時割れるかもしれないという不安があった。

 思わぬ所でシャッターが落ちた。軽過ぎるのだ、昔人間にとっては。それでも一応は慣れた。

オートの露出は、何時もオーバー気味だった。更に、レンズのボケ方が汚いと思った。

早い話が、不満だらけだった、と言えば嘘になる。私は、ASA感度を 120 に合わせた。

そして、このカメラに関しては、殆ど全部をオートで撮った。未だ、ニコンはこれしかなかったし、

故障無く動くカメラといえば、フジカ AX−1 と云う一眼レフしか無かったのだ。

何故フジカを使わなかったか、と云うと、全くのオートのみで、シャッター・スピードを選べなかったのだ。

それでも一年間はみっちり使ったし、標準の二線ボケが気になった位で、とても良く写った。

然し、シャッターは自由に選びたかった。

 それがどうだ。FE−10 でマニュアル撮影をしたと云う記憶は、フィルム3本位しかないのだ。

何という事だ。いつも絞り優先のオートだ。

然し、時々はシャッターを選ぶのだから、やはりフジカは物足りなかったのだ。

使い続けるうちに、プラスチックの外装と云う事は気にならなくなった。

山仕事で、ケースに入れて、肩に掛けていたから、少し位あちこちにぶつけても大丈夫だったのだろう。

それよりも、目方の少ない事はとても有り難かった。然し、レンズはズームだった。

ズームレンズという物を、私は余り使い慣れてはいない。それに、理想とする標準よりも少し寸法が長かった。

バランスの好みと謂うものが、私みたいな者にもあるのだ。それに、やはり「電池無ければ只の箱」なのだ。

せめて 1/125秒位の機械式シャッターは欲しい。それもないのだ。これではフジカと同じだが、

それでもマニュアル撮影は出来る。プレヴューボタンもある。

 色々な事を好き勝手に言うのだが、自分の理想とするカメラと謂うものは、金さえあれば手に入るのだろうか。

此処で、私の理想のカメラと謂うものが一体どんな物であろうかと考えてみた。

ボディはニコンFで、チタン外装。右手の脱着式グリップ付属。防滴構造。

露出機構は、TTLダイレクトEE。加えて、機械式シャッター1/4000sまで。

測光範囲は、分割、スポット選択式。ファインダー視野 100 、絞り値、速度が視野外に表示。

オート露光の場合は、絞り値のほかにシャッタースピードを色彩文字で表示。

これ位だろうか。これは後に湖南のものになったが、使い難いと言って、殆ど使わない。

13. オリンパス ペンFT                 電池MR 9

                        body  No. 181002

                        F.Zuiko Auto-S  38mm 1:1.8  No. 297502  絞リ羽根5      

                        E.Zuiko Auto-T 100mm 1:3.5  No. 114846  絞リ羽根5      

                                                                               

 友人と話をしていると、昔のカメラがあると言い、然も不要なものだと言う。それならば俺にくれよと言うと、

早速持ってきてくれた。彼の亡くなった伯父さんが使っていたのだと言う。

早速使ってみると、露出計に絞り値ではなく、0から7までの数字が表示されている。まぁ

いいや。どうせ電池が無い。でも、この数字はどういう意味なのだろうか。100mm の方は、普通の絞り値だ。

そんな事で手間取って入られない。絞り環をぐるっと回して、普通の状態にした。

そして、山勘露出でシャッターを切る。ズイコーレンズの切れ味は、素晴らしいものがある。

然も何より、ベストのポケットに入れておけるのだ。

 冬になると、高速道路の除雪隊に編入される。来年はともかく、今年もそうだ。

だからポケット入れて除雪機械に乗る。以前はローライ35Tの持ち場だった所だ。

比較すれば随分大きいが、今度は100mm のレンズも携行している。それが、一度ならず二度までも、

除雪機械から落っことしてしまった。高さ約3メートル。ガツン、ゴトン。大いに慌てるが、何ともない。

ペンタックスAPは、この半分の高さから落としても入院していた。

然し、後で気付いたが大いなる凹みが二つ出来ていた。やはりケースに入れるべきなのだろうか。

でも、それはいけない。山に連れて行くのではないのだ。「何時もポケットにローライ」の感覚でなくっちゃ。

そういうカメラもなくっちゃ。人は言うだろう。「そんならもっと気軽なコンパクトカメラにしなさいよ」と。

そうした事もあった。けれども、やはり電池が気にいらない。電池よりも、自由に撮れないのが困るのだ。

カメラに操られている感じがする。それは全く私の性格に合わない。 

 それにしても、彼の伯父さんは何故このカメラを選んだのだろうか。

製品として存在するカメラは、少なくとも或る程度の数は売れたのだろう。

それらを買った人の、その時の気持を知りたいと思った。何故オリンパスのハーフ判だったのか。

何故、38mm 100mmだったのか。

このカメラは、友人の亡くなった伯父さんの思いが籠められている筈なのだ

から、大いなる凹みなどを、拵えては行けなかったのだ。済まない。申し訳ない。

                                                                               

                                                                               

                                                                               

                                                                                

 

14. コダック レチナ2.

                     body No.EK479522                      

         lens Schneider Retina-Xenon 1:2/50mm No.2653828 絞リ羽根10             

                                                                                

 ウッディの、米山孝志さんから頂いたもの。

ところが、シャッターが時々落ちない。そこで修理に出したら、11か月後に帰って来たが、

フィルム1本で、また同じ故障。そして、更に10ケ月。未だ帰らない。         

16ケ月経過。未だ来ない。(July 27,2001)

2002年5月、まだ来ない。

2003年3月、まだ来ない。

 

2003,4,3.漸く帰ってきた。

「これ以上はダメだって」

何だこりゃ! 何も直っていない! 6,000円も支払ったのに!

それでも紛失したのではないという事を喜ぶべきだな。これで、春爛漫の山を撮る。

                                                                               

                                                                               

                                                                              

                                                                               

                                                                               

15. アサヒペンタックス ME−F black-body    電池LR44 or SR44 2       

                                      body  No.3594697

                    lens   SMC PENTAX=M ZOOM 1:2.84 4080mm No.8210834 絞リ羽根7

                                                                               

1999年12月、リサイクルショップで買った。程度は良かったが、何だか、ペンタックスレンズが眠い。

ピントは良いのだが、色が濁って、眠い。露出が合っていないのだろうか。

このカメラに関しては、全てオートで撮った。

2000年4月。会社の旅行で上海、桂林に連れて行って貰った。

桂林漓江の舟下り。素晴らしい景観。このカメラで撮った。サンズームの方は、逆光にとても弱い。

おおらかなフレアーが充満した。これは逆光では使えない。

然し、ペンタックスズームの方も、色が濁って汚い。多分、適正な露出では無かったのだと思う。

不適正露出では色が濁るレンズがあるという話を聞いた事があるからだ。

 

 以前妹が、シャッターを押した時にはっきり分るカメラが欲しいと言っていた。

それでフジカAX−1をやったが、壊れたという。

2001年8月、このカメラは妹の物になった。                                   

                                                                               

 

16. サンズーム                                                              

                       NRC SUN ZOOM 2445mm 1:3.54.5 No.550143絞リ羽根6

 

 これも、ME−Fを買って間もなく、誰も買ってくれそうになかったので、俺が買ってしまった。

何よりも24mmというのを、一体どんな人が使ったのだろうかという興味を持ったが、

そんな事、分るはずが無い。

                                                                                

 このレンズは、1/3倍までの接写が出来た。これは凄い事だった。然も、接写の画質は良いのだ。

小さな、例えば虻位の虫なら不満となろうが大抵の花ならば先ず間に合う。

これも妹にやった。接写の楽しみを知って貰いたいものだ。                         

                                                                               

                                                                                

                                                                               

                                                                              

17. フォクトレンダー ベッサL                2001/1.25 レモン社ヨリ購入          

                        body black  No.00019197

    lens black; SUPER-WIDE HELIAR 15mm F4.5 ASPHERICAL No.9960959絞リ羽根10

                                                    電池 LR44 or SR44 *2       

 

 実は、発売当初から欲しかったものだ。

あの、清水沢の水芭蕉を撮りたかった。それに、あの、ソ連製のインダスターレンズが使えるのだ。

 実に、きっちりした描写をするレンズだ。歪曲収差もない。何だこりゃあ、と思う程の素晴らしい写りだ。

うーん、素晴らしい。然し、清水沢の水芭蕉の所へ、果たして行けるだろうか。                           

                                                                               

 私はこのレンズを、自ら想像した以上良く使った。旅行に行く時には必ず携帯したし、

何と、時々は山にも持って行く。花や虫などは、何とレンズをぎりぎりまで繰り出して接写するのだ。

勿論、構図もピントも、山勘だ。

 除雪隊の写真もよく撮った。助手席から運転手全体が撮れる。

除雪トラックを追い越して、前方から撮った事もある。重大な規則違反なのだが、やはり迫力がある。

                                                                                

                                                                               

                                                                         

                                                                               

                                                                                

18. 京セラ T PROOF                        電池CR123A*1

                                   No.442903

                             Carl Zeiss T* Tessar 3.5/35 絞リ羽根

               

 妻へ、登山する時の為に買ってあげたもの。(2001.2.2, from Tokyo Lemon Co.,Ltd.)

翌2月3日は、大いなる吹雪。早速試写をと思ったが、なかなか足が外へ向かない。

 

 このカメラは(ついこの前迄「写真機」と言っていたのが、

いつの間にか「カメラ」に変わっている事に気付く。)、JIS 4級防水仕様であるから、選んだ。

山に登る時には、やはり本物の防水仕様カメラが欲しい程なのだが、然しこれでも随分助かるだろう。

実は、新発売当初から注目していたのだ。

 ツァイスのテッサー、生活防水、アングルファインダー。これで決まりだが、遠景撮影のセットが、

普通の製品と同じでつまらない。∞セットが一番最後に来る。普通の人だって、これは不満だろうが、

日本の国民性が、メーカーに対して文句を言わせないのかも知れない。

今日はこのカメラを持って一本撮ってこよう。

 2002年7月、妻は燕岳へ行った。

そしてこのカメラで、素晴らしい写真を何枚も撮ってきたのだった。

シャープで、美しい写真だ。四つ切りに引き伸ばして、ずうっと玄関に飾ってある。

妻のが4枚、湖南のが2枚。

                                                                               

                                                                                

                                                                          

                                                                               

 

19. ミノルタ X−700 Black                 電池LR44*2

                                         body No. 1305230

            ( MC ROKKOR-PG  1:1.4  f=50mm No. 3336763 絞リ羽根6 )        

                  ( MD W.ROKKOR   1:2.8    28mm No. 1195277 絞リ羽根6 )        

 

 湖南が、「リサイクルショップに、レンズのないカメラがあったよ」。

レンズがないと言えば一眼レフだと見当をつけて、一緒に行った。案の定一眼レフで、

然もX−700ではないか。これが何と4,500円。然もケース付きだ。

レンズは、以前浦安の叔父さんから貰ったもの。

標準の方はMC−ROKKORだから、プログラム撮影は出来ない。勿論私には必要がない。

シャッター優先というのも無用だ。

絞り優先で使いたいから、これで良いのだ。

 このレンズは少々黴が生えているが、極めて周辺だから影響もないのだ。

とは言え、半年経っても未だ、一本のフィルムさえ通していない。

                                                                                

                                                                               

                                                                  

                                                                                

                                                                               

20. ニコン F2 アイレベル                    電池 SR44 *2

                               body No. F2 7457408

                                    eye level finder No.刻印無シ

                  lense NIKKO-QC Auto 1:2.8 f=135mm No. 416241  絞リ羽根7

 

 ファインダースクリーンが、格子状のもので、私が以前から欲しかったものだった。

殊に、広角レンズを使う時に必要だと思っている。

 すべてが汚いカメラだった。レンズ、ボディ、スクリーン、プリズム、アイピース。

一生懸命にみがいたら、少しは綺麗になった。だが、軍艦部が凹んでいた。

もう一台のは底蓋が凹んでいる。この底蓋を No.7654273 の方に移植すれば、一台は万全になる。

私はそこまで拘らないが、そうした方が良いと思ってから、そうする事にしよう。

 

  ニコンF2は、私にとってもFの次に憧れであった。然も、五十嵐さんからFを貰ってからの事だ。

憧れの歴史が新しい。Fがこれだけ使い易いのだから、F2にあっては更に良い筈だという発想だ。

また、COMの山本氏、又二さんなど、もうF2の時代だったし、

彼等がフォトミックを使っているのを見ていた。然し、アイレベル装着のF2は、見た事がなかった。

実機を見て、やはり良いなと思ったが、実際にFと比べると、やはりFの方が良い。

使い易さは、私にはそう変わらない。FにはFの、F2にはF2の良さがある。それで良いと思った。

ことにFのシャッター音は気にいっている。

憧れだったカメラは実際に持ってみると、すぐ手に馴染んだ。イワオカメラで、

シャッターボタンを3個取り寄せて貰った。落っことすだろうなーという危惧からだったが、

案の定、既に2個落とした。恥かしいので、かなり間を置いて更に3個注文に行った。

「ウーん、使い方が荒いな」

このシャッターボタンはAR−1と云う物だが、実はFとF2用の部品である。

カメラは絶版になって久しいと云うのに、こういう部品がまだ有るということは驚嘆に値する事件だと思う。

だが、最も欲しいピントグラスはもう無い。レンズマウントのみならず、こういう所も共通であったならと、

惜しまれるがまあ当然のことなのだろう。

私には良く分らないのだが、FとF2のピントグラスは共通の物だと思い、綺麗なFの物

と交換して使っている。                                                         

                                                                               

                                                                              

                                                                               

                                                                               

                                                                                

21. ニコン F2 photomic                      電池 SR44 *2             

                             body No. 7654273

                    photomic  eye piece DP-1 No. 545435

                            lense  NIKKOR 24mm 1:2,8 No. 534732 絞リ羽根7

 

 小出町の「天狗屋」で、前項のF2と一緒に買った。

湖南と一緒に行ったら、NIKON F2 が2台、値段がなくて並んでいた。湖南が、

「これ、値段が書いて無い。」と言うと、「すみません、まだ決まっていないんです。」という答。

家に帰ったら、高速から召集の電話が入っていたので、序でにまた天狗屋へ行った。

まだ値段が無い。店長に訊いて貰って、余りの安さに驚いて2台一緒に買ってしまった。

レンズが3本有ったけど、これは買わずに来て、失敗だった。翌日行ったら、もう無かった。

 

  これは、湖南の予備機にした。これが一番調子が良いからだ。

ピントグラスについては、残念ながら汚いままのスプリットイメージ付きの物だ。

(格子状の物をFに、Fの物を私のアイレヴェルF2に入れ替えた。)

ファインダーはDP−1の露出計付き。

レンズは、Ais./24,  Ais MICRO./55, AF24〜50ZOOM, AF35〜300ZOOM (by Tokina),

そのほかに、FE−10セット。以上が、湖南のニコンである。

彼は、24mmを好んで使うようだが、1.2/55も又時々使っている。

「そんな重いのよりも、マイクロの55mmを使え」

私に言われて、渋々1. を外すのだが、実はこのレンズ、五十嵐さんにいただいた大切な物だから、

山などに持っていかれては私が切ないのだ。

 

 これに付属の 2.8/24 は実に優秀なレンズだ。ピントが非常に良い。

変だなと思うのは、F=2の24mmは、ファインダーでさえピントが合わせにくい。

合ってはいるのだろうが、何となく不安になる。                                   

                                                                                

                                                                               

                                                                               

                                                                                

                                                                               

                                                                               

                                                                             

22. アサヒペンタックス SP

                                                            電池  

                                                                 body No.2609047

                                      Super-Takumar 1:1.8 / 55mm lens No.3030341

                      KOMURANON f=28mm 1:2.5 KOMURA LENS MFG.LTD lens No.3120730

 

 懐しのSPであった。

リサイクルショップに、ペンタックスがあったと、湖南が言う。

慌てて行ってみるとSPの白に、上記のレンズ、ケースが付いている。買った。

 

 私は、白戸川でぜんまい採りをしていた時に、初めて新品のカメラを買った。それが、

アサヒペンタックッスSPの、ブラックボデイ だった。レンズは買えなかったが、

今、それは父がオーバーホールして、現役で使っている。

久しぶりにシャッターを押す。1/30s.の、あの音。健在だが、シャッター膜の交換を要する様な気がする。

然し取り敢えずは使用すべき電池が無いだけで完全に動くのだから、暫くはこのまま使うとしよう。

 

 今の28mmレンズに比べると、何て大きなレンズなのだろう。そして、物凄く重い。

まだ使っていないが、どんな画質なのか興味がある。                               

                                                                                

                                                                               

                                                                      

                                                                                

                                                                               

 

23. SIGMA 50mm 1:2.8 MACRO EX

                                                 No. 1017710 

                            絞リ羽根 7

 

 イワオカメラさんのフェアに行ったら、さりげなく置いてあった。

これは等倍まで撮影出来るレンズだ。約1万円の値引きという。良し、買った。

そして半年。あらゆる所で使った。逆光に弱いが、今はこれだけを使っている。だから、

湖南にあのマイクロニッコールを遣ることができた。

花も虫も、風景も又このレンズ。だが、nFM2 ならば良いのだが、F2では絞り込み測光になる。

Ai方式なら良いのだが、私のF2はフォトミックSだ。かなりの接写をするから、

どうしても内蔵の露出計を使ってしまう。不便なので nFM2 に取付けたが、

やはりF2よりは華奢なのだろう、壊れてしまった。                                       

                                                                                

                                                                               

                                                                               

                                                                      

                                                                               

                                                                               

24.  ニコン F2 フォトミック S                                       

                                                                電池SR44 *2

                                   body No.7301435

                          フォトミック S ファインダー DP-2  No.500689

               lens Nikkor-SC Auto 1:1.4  f=50mm  No.1489392 Ai 絞リ羽根7

 

 物凄い黴のレンズだ。これはもう、何とも言いようがない。ボディも、モルトはネパネパで、全部剥がした。

然し、露出計はCds ながら、ランプである。

雷土の上村氏から買った。彼が二十歳の記念に購入した物だという。だから大切に使わねばならない。

が、これから試写をして駄目だったらオーバーホールに出さねばならない。

どうか、まともであります様に。

 さて、このカメラ、実は毎日持ち歩いている。モルトは張り替えた。電池も入れた。

だが、肝心な時に露出が狂う。蟹の爪の有無に関らず、露出計の値は不安定だ。極端に言えばまともな所が無い。

それが、二又へ行く途中の神蜂峠で湖南のと比較したら、初めて合致した。

それ以来、なんとか不安を感じないで使っている。但し、山勘露出は多い。

山勘露出とはいえ、これでも何十年も写真を撮っていると云う自負がある。

 然し、このカメラは完全にシャッターが壊れた。北海道旅行から帰って、何だかプリン

トの枚数が少ないナーとネガを見たら、写っているのは一駒置きだった。

最初は高速側から始まって、すぐに全速開かなくなった。俺にはOHすべき金がない。

依って、暫く眠ってもらうことにした。2001年、9月。

 

2003,4.ついに修理に出した。                                             

                                                                               

                                                                                

 

 

 

25. SHARAN NIKON F MODEL 

                          No.B05094

 

 

 増田氏が、引き取ってくれというので預かったもの。

ミノックスタイプのフィルム使用。

これは早々と、保幸氏に譲った。惜しい様でもあるが、俺には遊ばせておくカメラなど、

持つ余裕が無いのだ。                                                            

フィルムを一本撮ってみたが、思った以上の描写力だ。

                                                                               

                                                                               

                                                                                

                                                                               

                                                                               

                                                                                

                                                                              

26. コニカ オートレフレックス T3   AUTOREFLEX T3

                                                           電池SR44*2

                                               body No. 506820

                        lense HEXANON AR 50mm F1.7  No. 7823301  55φ

 

 これが何年前の製品かは知らない。

2002年冬、桜井石材の山田勝幸氏から貰った。

TTL露出計がついている上、何とシャッター優先のEEだ。そして、結構適正な露出をしてくれる。

 

 ヘキサーレンズの評判が、プロの間ではかなり良い。

ところが、2003年3月、思いもよらぬニュウスが入った。コニカとミノルタの合併である。

コニカブランドが消えるかもしれないという。あの、小西六が、だ。

                                                                               

                                                                               

                                                                            

                                                                               

                                                                                

                                                                               

                                                                               

                                                                                

                                                                               

27. AF NIKKOR 24-50mm 1:3.3-4.5

                                                                   φ62mm

                                                                 絞リ羽根7

 

 私はこの手のレンズの製造番号を発見する事が出来ない。

湖南に遣ったのだが、どうも使いたくないらしく、何時も保管庫に入っている。

湖南はズームレンズが苦手らしく、何時も単焦点を使う。                           

                                                                                

                                                                               

                                                                               

                                                                               

                                                                          

                                                                               

                                                                               

 

28. フジカ ST 605 2.

                            電池LR44* 2

                                     M42マウント     body No. 2082865       

                                       FUJINON 1:2.2 f=55mm No. 797072 絞リ羽根5

                               FUJINONZ 1:3.5-4.5 f=43-75mm No. 478374 絞リ羽根6

                                                                            

M42マウントの、開放測光方式TTLカメラである。

シャッターは、B,2700/sec.F=2.2 何とも中途半端なカメラだ。

フィルム巻き上げレヴァーに 予備角 の思想が無く、レヴァーの途中で、

指当てのプラスチック部分がビス一本で連結されて曲がるのだ。即ち、巻き上げレヴァーを動かさなくても、

巻上態勢になるのだ。実に面白い発想である。

多分、ST801の廉価版だ。

                                                                               

                                                                               

                                                                                

 

 

 

29. minolta HI-MATIC  7                   電池MR-9 *1

 

                                                                 body No. 380644

                                                 MINOLTA ROKKOR-PF  1:1.8 f=45mm

                                                                                

 1959年の設計であるテッサー・タイプで、1962年のアメリカ初の有人宇宙船、

「フレンドシップ 7」に搭載されたものと同じレンズであろう。

レンズシャッターEE方式だが、簡単にマニュアル撮影ができる。また、一瞬でEV値を読み取る事も出来る。

この目盛りから、測光範囲がEV3.5〜18 と解る。電池が無いのでEEが可能かどうかは解らない。

これは六日町のハードオフのジャンク品として、千円で買った。

もう一台、オリンパスのセレン露光計付き35mmフルサイズ・コンパクトは、湖南に遣った。

                                                                 

                                                                               

                                                                                

                                                                               

                                                                      

                                                                                

                                                                               

                                                                               

                                                                               

30. Sonnar 2.8/85

                                             lens No. 8045999

                  Made by Rollei Rollei-HFT

                                                    絞リ羽根6

 

 28項の「フジカST−605 2.」購入を機会に父から取り返してきた。

これを買ったのは、1978年だ。沢山の思い出が詰まっている。その頃は「ぱすてる」の仲間に入れて貰って、

一生懸命に悩みながら写真を撮っていた。そして山も、一生懸命に登っていた。

このレンズを使ったカメラは アサヒペンタックス SPと MXだ。

 

 私は、このレンズでカラー写真を撮った記憶が無い。どんな発色なのか、色の濁りはどうなのか、

全く記憶が無い。だから、これからが発見の連続になる。楽しみなのだが、

ST6052.は、開放測光だけが有効で、絞り込みの測光ができない。絞り環を工夫して

開放測光用に改造を考えたが、何と絞りの方向が全く逆なので、不可能であると知った。

そうだ。このレンズはこういうものだった。思い出した。                           

4月6日、銀山へ雪堀に、これを持って行った。何たる事か! 

レンズのお尻が、跳ね上がるべきミラーに当たって、シャッターが切れない!

2003年の雪は少ないと思っていたが、なかなかどうして、山ではそうでもなかった。

諦めてレンズを交換しに帰宅した。このレンズは、ペンタックスSPにて使う事にした。