お茶の水界隈今昔

冷たい雨の降る中を久しぶりに「お茶の水」界隈を歩いた。
以前は上京しても訪れる回数が少なかった「JR・お茶の水駅」の
「お茶の水橋」側で下車して「駿河台交差点」までの緩い坂道は
ギターやサックス、ドラムなどカテゴリ毎の店がウィンドー越しに
楽器を並べた歩道である。
昔は大きな店しかなかったのにと思いながら、
さらに改装された大学の校舎などを横目に目的の店に向かう・・・

「お茶の水」界隈を歩く目的は3つほどあって、
まずはXCスキーを探すことと古本屋を覗くこと、
そして旧い店の存在を確認することであった。

さて、あれだけあった「スポーツ店」は様変わりしていて、
そのほとんどが「ボード」と「アルペンスキー」しか扱っていない。
著名な「山専門店」ですらXCスキーは見当たらなかった。
そして「さくら通り」の古本屋もほとんどが店仕舞されていて
ひところは特定の専門誌を扱っていた店すら無くなっていた。
ネットで新本、古本が買える時代だし、人口が少ないXCスキーなど
店頭に置くはずがないか・・・などと肩をすぼめて
とぼとぼと「小川町」「淡路町」「秋葉原」へと歩き続ける。

「秋葉原」の町も「爆買い・中国人」の観光バスだけが目立ち
「ゲームソフト・専門店」が増えて「ハードウェア」を求める小生は
再びここでも足早に通過するだけだった。

以前は「蒸気機関車」が飾ってあった「交通会館」跡には
何やら大きなビルが建っていて「再開発」の進歩に驚く、
まあ、一歩路地に入れば火災から再建された「やぶ蕎麦」や
「揚げ饅頭」の「竹むら」も「鮟鱇鍋」の「いせ源」、
「鳥鍋」の「ぼたん」を見つけてほっとする。

「揚げ饅頭」の「竹むら」

「あんこう」の「いせ源」

「とり鍋」「ぼたん」

まだ懐かしい「まつや」で蕎麦をたぐりながら一杯傾ける時間には早く、
「須田町」交差点を渡り切ると老舗の果物屋があった「万惣ビル」が現われる。
フルーツショップの階上には小さなレストランや階下には中華料理屋もあったが
その店舗すら見当たらないリニューアルされたビルを見ながら
ホロ苦い青春の思い出が脳裏を掠めた・・・・。
さらに「神田駅」方面に歩くとうなぎの老舗「きくかわ」が旨そうな匂いを漂わせ
20代前半から勤務していた神田「多町・司町」が近くなった。
「司町」の角にあった「立ち食い蕎麦」の店は「まつや」の出店で
あの濃厚な「蕎麦つゆ」の香りが未だに無性に恋しくなったりする。
「八手屋」の胡麻油の強いカリカリに揚がった天麩羅が
特徴的な「エビ天丼」はまだあるのだろうか・・・

前夜に山の友人と痛飲した「三州屋」を横目に最後の目的とした
「タマキスポーツ」にようやくたどり着いた。
東京で働いていた頃に使っていた山とスキーの用具はほとんどがこの店で
そろえたから、かれこれ40年になるだろうか。
痩身の親爺と話好きな伯母さん、そして情報通の長男、
スキー滑降の選手だった弟とチャキチャキ江戸っ子お姉・・・
今はご両親と長兄は彼岸に行ってしまい、姉と弟が店を継いでいる。
昔と変わっていない店の中は珍しい用具やXCスキーが満載、
最初からこの店にくれば良かったのかな・・・・
まだ小生を覚えていてくれたお二人に再訪を約束して店を出て
1万5千歩を歩き続けた千代田区の散策を終えた。