月別アーカイブ: 2016年6月

深山で採れる初夏の味

先日は銀山平で宿を営む知人からネットワーク絡みの
ヘルプ電話がかかってきて自宅で対応することになった。
彼がお礼に持参したのが「銀山蕗」。
尾瀬・「燧ケ岳」登山の時に泊まった「清四郎小屋」で
お土産で貰ったのも所謂「銀山蕗」だったが
時期的にかなり若いものだったらしく柔らかく上品なものだった。
今回頂いたのは太くて香りが強くて野性的なものだが
北海道の山旅中に買った「ラワン蕗」に比べたら可愛いものだし
秋田名物の「秋田蕗」にも負けるが煮物として炊くには最高だ。

昨夕にはR太郎氏が「アオミズ」を届けてくれた。
林道脇で採ったものだと云っていたが
見るからに柔らかそうで有難く頂いた。
「赤ミズ」は山の沢に良く自生しているのを見かけるのだが
なかなか採取してまで食べることをしなかった。
(秋田では赤ミズの根の部分を叩いてヌルヌルを食べる)
「アオミズ」は湯がいてすぐに食べられるのが嬉しい。
ひとつまみの塩を入れた大きな鍋で茹で上げて
冷水に晒せばまさに「碧」の翡翠色が如何にも旨そうだ。

左:アオミズのお浸しと右:フキと揚げの炊いた物、上はワラビ・ゼンマイ・タケノコ煮物


今宵はノドグロの一夜干しと崎陽軒の特製シューマイが加わった宴

梅雨の合間に

寒気が入っているせいか肌寒いほどの朝を迎えた。
前日はたっぷりと雨が降ったので朝の水やり作業は省略するが
看板作成の作業が最終局面を迎えているので結構多忙。
試験的に彫った縦型は文字が大きくてできたが
横型は2段組みで文字サイズを1段階下げたから彫るのも
色入れも面倒な作業になるのが不安。

出来上がった「方面案内看板」

晴れてきたので最後の1枚を残してmbaba氏と大力山に向かう、
彼はそのまま周回コースを廻るというので
登りながら梅雨明けに予定している北アルプスの下打ち合わせをする。
駐車スペースにはすでに2台(9:30過ぎだから少ないかな・・・)
まあ梅雨の季節だから地元の人でなければわざわざ来ないか。
直前にスタートした単独の青年は超軽装で登って行ったが
途中で年配の男性をパスした。

休憩舎で給水をしながらしばし単独青年と歓談、
周回コースへ再スタートしたmbaba氏を見送った後は
遅れて到着した年配男性とスキー談義、
80才の古老は須原スキー場の常連で「元指導員」
かつての「浦佐スキー場」で著名人となった平沢氏と共に
スキーブームの訪問者を指導していた猛者であった。

今回の大力山詣では新調した登山靴の履き慣らしが目的、
現役の2足あった登山靴がだいぶ傷んできたし
一足は底の張替が不可能なモデルであるため買い替えを決意した。
候補を3モデルに絞って長岡に開店した「石井スポーツ」で
1時間ほどかけて履き比べたが現役と同一メーカのスポルティバに決定。
今回は以前に買ったインソールを入れて歩いてみたが
短い時間の歩行では一応問題はない、あとは数時間の歩行と
問題がある下りに発生する「指先」への影響は如何に・・・

巧くフィットしてくれることを祈っている

下山後、夕方までに最後の1枚を彫って色を入れニス塗りした。
これにて頼まれ仕事は終了、
梅雨の合間に訪れる「束の間の晴れ」にもう少し靴慣らしをせねば。

久しぶりの大力山

梅雨入り発表があった後の天気は
晴れる日が多くて「カラ梅雨?」と云う
心配が脳裏をかすめるのは小生だけか。

縦走路の開拓作業でしばらく「大力山」の訪問を
怠っていたので登ることにした。
朝の涼しいうちにと思って6時過ぎに歩き始めたら
秋葉神社で2人のご婦人に追いつく、
そのお1人とは何度かお会いしている方であり
草刈り鎌で登山道に飛び出している枝や
足元の草などを刈り取りながら世間話に
花を咲かせてゆっくりとしたペースで歩いた。

登山道の傍らに咲いていた小さな花


名前は解らない

休憩舎では先客の男性が1人居て、
けっこう早朝登山を楽しんでいるんだなと感心。
しばらく世間話の続きをやっている時に
遅れて出発したS氏が到着して恒例の珈琲タイム。
先に下山するご婦人の自宅に「大力山バッチ」を
お届けする約束をしてしばらく朝の涼風に身を任せた。

舟窪の「緑のトンネル」


階段の間に敷いたブナの枝から葉が芽吹いた


足元だから育ちすぎたら邪魔だけど健気だな・・・・

S氏の舟窪のあたりが「緑のトンネル」になっている話を聴き
改めて緑が濃い里山の素晴らしさを確信した次第、
雨が少なくて乾ききった登山道を下って朝トレを終えた。

前日に4回目の塗装を終えた「縦走路」のピークに設置する
看板を仕上げた。
素材は湯之谷Gが用意し、Y画伯が彫り小生が塗装した看板。
次は方角案内の細かい案内板を作る作業を小生に振られたが
作業工程を模索している。

素材は欅、赤と白のバランスが中々良い


結構な作業になりそうだ

苗場山写真ギャラリー

アカモノ

苗場山への最後の急登から鞍部を見下ろす

まだまだ咲いているオオカメノキ

沢筋から吹く涼風に身を委ねるシラネアオイ


ハクサンチドリ

ツバメオモト

イワショウブ

シラネアオイ群落

ワタスゲ1

ワタスゲ2

ベニサラサドウダン

ゴゼンタチバナ1

ゴゼンタチバナ2

マイヅルソウ

ユキザサ

ツマトリソウ

タテヤマリンドウ

いざ苗場山へ

「登山道開拓」の帰り車中にてmbaba氏と翌日の山行目標を決めた。
最初は「平ケ岳」という話もでたが、
小生が前夜に所用があって早起きの自信がないために
もっと近場ということで「苗場山」に落ち着いた。

他の人達にも声をかけて「R太郎」氏が参加するとのことになり
5:30拙宅出発ということで帰宅後に食料や飲料を用意する。
衣類は半袖、短パンという「夏山」装備にして
雨具は入れたが防寒具は除外、火器も一応入れたが
スポーツドリンク、麦茶、真水など飲料は合計2L
ザックの重量は水分がほとんどのようなものである。

「高速」を使えば「湯沢」へは20分ほどの時間で移動、
コンビニで食料や飲料を最終的に買いそろえていよいよ三又地区へ。
ところが林道入口で交通止めの案内が、結果的に
「みつまたスキー場」のゴンドラ乗り場あたりまで誘導されて
少々時間をロスした後に「タケノコ採り」入山料チェックの
ゲ-トで入山目的を聞かれ車内をじろじろチェックされるも
3人とも登山用の格好だし登山道具しかないので平然と対応し
車は一気に標高を上げて駐車場に到着したものの
すでに満車状態の車の台数に驚いた。

規則どおりに指定された駐車スペースから和田小屋の
登山ゲートまで舗装道路をトボトボ歩く横を如何にも
規則無視の車が通り過ぎて登ってゆく。
まあ、人間の品性を疑ってしまう行為であるが
当人たちは特権意識丸出しの態度で
違法な車をゴンドラ乗り場に停めていた。

ゲレンデの真ん中にある登山口


本格的な登山道に入るところから見た和田小屋

スキー場のゲレンデを少し歩いた後に本格的な登山道に突入、
しばらく雨が降っていないせいか、乾いた木道と大きな石が
連続する樹林帯を歩いているとやたらに5合半とか6合目とかの
合目表示が現れて歩く人の期待を煽っている。
淡々とペースを守って「下の芝」で小休止、このあたりで
いろんな花が姿を見せ始めて3人の足は撮影タイムで止まる。
「上の芝」あたりでは森林限界を超えて背の低いツツジの類が
増えて来たが、ここで再び休憩。
「アオモリトドマツ」(オオシラビソ)とコメツガの違いは・・
などと話しながら水分補給。
(*オオシラビソはモミ属でコメツガはツガ属だった、同じマツ科だけど)

少し元気のないチングルマ


オウレンの花は沢山咲いていた

背中を太陽に焦がされながら「神楽ケ峰」を越えて初めて
「苗場山」の姿が視界に飛び込んできて「雷清水」付近から
始まる「お花畑」への期待が高まる。
帰りの登り返しを思いながら鞍部に向かって下降する。
「雷清水」はチョロチョロとしか出ていなかったが
儀礼的に口に含んで味わった。
最初に花びらが散ったばかりの「シラネアオイ」を見つけた時は
やや気落ちがしたのだが、登山道の周りにはまだ散っていない
株を幾つか見つけて3人ともシャッターを押しまくる。
シャクナゲの花はすでに朽ち落ちて、他の花はさほど見られない。

神楽ケ峰を過ぎると大きな姿が見えて来た


辛うじて咲き残ったシラネアオイ


なかなか大ぶりの花です

鞍部からは「苗場山」への最後の急登が待っているので
小休止にて水分補給をしてから一歩を踏み出した。
だいぶ崩落が始まった斜面を横目に、
改修されて歩きやすくなった階段を辿れば疲労感をほとんど
感じることなく「天井の楽園」、池糖と湿原が広がる
「苗場山」の山頂部に飛び出した。
まずは「山頂」にて撮影をした後に一段下がった休憩場にて
肌寒いほどの風が吹き抜ける絶好のコンデションを体中に感じながら
思い思いの昼食を食べてしばし寛いだ。

急斜面を登り切ると広々とした湿原に飛び出す


池糖に映る夏の雲

登りと同じ道を下降する所謂「ピストン」登山の欠点は
風景の変化に飽きがくる事、利点はコースタイムが読める事で
登りの半分ほどの休息インターバルを摂りながら
時折吹き抜ける涼風に歓声を上げつつ歩いた。
同じコースを歩いているのに下りの場合は特別に長く感じる
区域があるのはなぜだろうか?
下界の気温を心配しながら車は標高を下げて魚沼に向かった。

GPSロガー

登山道開拓(トヤの頭~黒禿)その4 開通!!

この水曜日の作業でほぼ開通した旨の連絡をもらった。
mbaba氏も参加できるということで土曜日の作業には
参加しようと出かけた。
リーダーのH氏と同じ集落に住むmbaba氏の義弟が
刈払い機持参で再び助っ人として参加するとのことで
3人乗車で「高石林道」を「黒禿」に向かって走る。

8時前だというのにすでに陽は高く気温が上昇、
前回の我らが作業を終了した地点に着く頃には
すっかり汗まみれ。
そこから伸びた開拓されたコースは杉林をかすめ
ブナ林との境界線を「駒の頭」に向かって伸びている。
実に快いブナ林の日陰のなかを歩いていると
すでに作業を行っている湯之谷Gメンバーに会う。
彼らは急な部分に階段を作ったりしており
我らには「駒の頭」から「トヤの頭」との鞍部までの
刈り残した部分を綺麗にする役目を申しつかった。

強力な刈り払い機でバリバリ仕事をするHM氏


GOMBOYを手に足元の切り株をさらに整理するmbaba氏

一度鞍部まで下って、そこから登りながら刈払う方法で
元森林組合で刈払いの仕事の経験が長いH・Ⅿ氏が先頭になって
手刈りで残った細い木や5,6センチほどの樹木すらバリバリと
刈って行く様をみていたら我らの仕事はほとんど無いも同様で
小一時間で作業を終了してしまった。
見晴らしの良い「駒の頭」山頂部で
水分補給をしながらしばしの休憩してから
本日の作業終了とする。


刈り払い機は直径6cm程の切り株は軽く切ってしまう


こんな立ち木も切ってしまった。

開通した登山道の急な斜面に階段を作ったりしている
湯之谷Gに挨拶をして「黒禿の頭」に登り返す
つらい帰路が始まる。
風もなく気温が上昇した急な斜面をポタポタと
汗を落としながらなんとか帰り切った。
今年の秋には「大力山」から「黒禿」、「駒の頭」、「トヤの頭」、
「鳴倉山」、「一本杉」を周回する縦走できることを祈念して
下界へ車を走らせた。

快適なブナ林の中に登山道が開かれた

平標山写真ギャラリー

久しぶりに撮りまくった写真です。

ハクサンイチゲ(その1)


ハクサンイチゲ(その2)


ハクサンイチゲ(その3)


ミツバオウレン


イチゲとコザクラのコラボ


無傷のコザクラが見つかった


ハクサンイチゲ(その4)


ハクサンイチゲ(その5)

ハクサンイチゲ(その6

チングルマ(その1)

チングルマ(その2)


チングルマ(その3)


ハクサンコザクラ(その1)


ハクサンコザクラ(その2)


ハクサンコザクラ(その3)


ハクサンコザクラ(その4)


ハクサンコザクラ(その5)


アカモノ


マイズルソウ(1)


イワカガミ


シオガマ


ミヤマキンバイ


タテヤマリンドウ


ミツガシワ


ユキザサ


エンレイソウ


ツマトリソウ

梅雨入り前の駆け込み

前夜の天気予報を見て突然思い立った山行、
「関東甲信は梅雨入りしました」・・・・
じゃあ「越」はどうなるの?
この数年「関東甲信越」の文言は天気予報から失われた。
経済圏、行政圏などと気象は連動していないことが
昨今の気象科学で証明されてそのようになったのだろう。
それだけ地球規模で気象現象は変動しているわけかな?

まあそんなわけで、梅雨前に花の山でも愛でようと
ザックの中は火器は省略、たっぷりの水と食料のみ。
すこぶる軽いザックを用意して就寝、
3時半には目覚め、一応朝刊も読んで出かけようとしたら
家人も起きてきて朝食用の「おにぎり」を用意してくれた。

5時前に高速に入ったが30分ほどで湯沢ICに、
その効用が午後の早い時間に下山として現れるか?
町内のS氏が務める事務所に隣接する駐車場で
朝食を食べた後に元橋の登山口に車を走らせた。
道路上の表示は気温10度、体感は8度だが
湿度が低いのと風がないから衣類の判断に迷いが・・・

月曜日の駐車場はさすがに台数は少なく数台のみ、
猿軍団が威嚇をする駐車場脇の林が騒がしいが無視して
歩き始めれば「松手山コース」の入口はほんの数分。
最初に来た頃は気になった階段が連続する急登も
他の山のもっと劣悪な環境を考えれば遊歩道のようなもので
定期的に歩んでゆけばどうという事もない道だ。

鬱蒼とした樹林帯の急登


やはり標高の高い山は今頃ツツジが

朝の冷気が漂う登山道は快適で汗が噴き出してこないまま
高圧線鉄塔を通過して「松手山」までは休憩をとらずに到着、
水分補給の量も少なくて早立ちの効果を味わう。
「平標山」に至る稜線にはほぼ疲労感なく到着、
あとは快い風に体を預けながら空中散歩となる。

タニウコギも盛りなり


稜線手前のお花畑


ハクサンイチゲの大群落

目的の「お花畑」は「ハクサンイチゲ」だけが目立ち
この山の象徴的な花とは云え多少は飽きてくる、
上越国境の山は熊笹の生育領域が異常に広がってきて
高山植物の繁殖には脅威となっているのだろうか
笹薮が途切れたあたりの草地にのみ花畑が広がっていた。

視界明瞭・気候最適


20代の頃このコースを目指したことが


「平標山」の山頂に立つと「平標新道」からの登山道や
「仙ノ倉山」へ至るトレイル、「平標山乃家」などが見渡せる。
「仙ノ倉山」への木道にはうんざりだが「お花畑」はその途中にあるし
まずは仙ノ倉往復と思い撮影ポイントを確認しながら一歩を踏み出す。
尾瀬と同じか「ハクサンコザクラ」の花が霜か降雪に傷んだ姿が
哀れであるが「ハクサンイチゲ」は株が多いせいか力強く咲き誇っている。

平標山と仙ノ倉の鞍部付近はハクサンイチゲの大お花畑


やや小振りながらハクサンコザクラも


仙ノ倉山頂


急峻なエビス大黒が眼前に広がる

「仙ノ倉」からは遠く谷川岳の双耳峰も見えたし、
360度の展望を十分に楽しんで再び「平標山」へ登り返す。
午後にはガスが湧いてくることを心配しつつシャッターを切り
「平標山乃家」まで下って昼食とした。
あとは林道までの下降と長い林道歩きが待っている。
空になったペットボトルに小屋の前に流れ出る清水を詰めて
気温が20度近くまで上昇した平元新道を下降する。

13時前には平本新道登山口に到着

登山道開拓(トヤの頭~黒禿)その3

先週の水曜日にT氏から携帯へ電話があり、
それは登山道開拓現場から現在進行中の作業報告であった。
高石林道を使って「黒禿」から「駒の頭」へと切り進むルートを
模索していたのだが、ついに実行に移しているとの事。
すでに「干溝生産森林組合」が毎年実施している下草刈りの
登山道を「駒の頭」方面へと延ばすのが目的である。
電話では「大滝ルート」との分岐を越えて三角点に到達、
さらには鞍部に向かって下降し始めるところであるとの事。

週に2回行っている作業日のうち土曜日は会社勤めがある
メンバーを誘っての参加となった。
7時前に町内のS氏とさらに隣の集落に住むR太郎氏を
ピックアップして大和側から「高石林道」を走る。
以前に調査でスーパーカブで走った時に比べ道路上の
落石跡や路肩の土砂などが綺麗に取り除かれており
すこぶる順調に「黒禿」の山頂直下に到着した。
足元を整えて歩き始めるとT氏から電話で、
すでに彼は前回の最終地点に移動中とのことなので
我らも向かっていると伝える。

黒禿から大滝コース分岐間にあるシンボリックなブナ奇木

「海の記念日・遊歩道祭り」では何度か
「大滝コース」を使って「黒禿」までは歩いたが
その逆コースを歩いた事はなく、登りと下りで感じるコースの
イメージが大分異なることに驚く。
「大滝コース」との分岐を過ぎると刈り取った枝や草が
まだ新しく、夏のような陽射しの下で青臭さを放っている。
三角点を過ぎて少しゆくとすでにT氏が作業を始めていた。
「駒の頭」との最低鞍部に向かって急な斜面を切り開いてゆくのが
本日の作業のわけで、R太郎氏は自前の道具を腰に、S氏は
小生が使っていた古いノコ、小生は新調した「GOMBOY」と
鎌、鉈で作業を開始した。
最初に急斜面に横たわったブナの直径20cmほどの木を切るのだが
さすがに「GOMBOY」の新品は切れ味が良くてフランスパンを
パン・ナイフで切るが如くサクサクと刃が木肌に食い込んでゆく。

こんな感じで切り開く

1時間も作業を続けると虫よけ用に着込んだ長袖のシャツまで
汗が染みこんでグッショリ濡れてしまう。
急斜面を戻って小休止、「駒の頭」方面からも別動隊の声が聞こえた。
スポーツドリンクとバナナでエネルギーを補給しつつ
山歩きとは違う疲労感が体中をかけまわるのを感じる。
頭に巻いた手ぬぐいをタオルに替えて作業を再開、
大人の腕ほどの灌木をノコで切り倒し、笹薮をカマでなぎ倒す。
先頭のR太郎氏はT氏と適切なコースを選ぶ為の相談などしていて、
小生とS氏はトレースをさらなる綺麗に刈り取る。
漸く4人のフロンティアはついに最低鞍部に到着した。

時間も11時半を過ぎたので本日の作業は終了とし
三角点付近まで戻って昼食とした。
ブナの木陰で低い梢から射し込む光の胞子を浴びながら
沢筋から吹いてくる風に火照った体をゆだね
各自黙々とお握りをほおばる。
やがて別動隊との接触を図るべく
鞍部から杉林を登って行ったT氏が戻ってきたが
彼らの姿は発見できなかったとの事。
すでに昼食を終えた我らは早めに失礼して
「黒禿」山頂部への登り返しにスタートし、
やや伸びきったタケノコなど採りながら
かなりの急斜面をアゴから汗をポタポタ落として
再び「黒禿」山頂にたどり着いた。
小休止後は峠に停めた車に戻り
帰りは湯之谷方面に向かって気温が上昇しつつある
魚沼の里に向かって高度を落としていった。

作業終了後に颯爽と戻るメンバー


黒禿の山頂部から魚沼の里を臨む」

燧ケ岳と鷹巣蕎麦

旧い山の友からの誘いで「燧ケ岳」に出かけることになり
なかなか機会のなかった鷹巣にある「清四郎小屋」に
前泊することにして開通したばかりの銀山湖の畔を通る
R352を久しぶりに走った。

清四郎小屋前景

土砂崩れで傷んでいた道路は想像以上に復旧が進んで
稚拙なハンドルさばきでも銀山平から1時間ほどで
「清四郎小屋」に到着する。
昨年の晩秋に会ったきりの親父さんと邂逅、
まだ陽の高いうちに到着したので小屋の付近を
案内してもらってしばしの散策タイム。
数年前の「福島豪雨」で只見川が暴れて
金泉橋が流されたり流域が抉られて風景が変わった場所
などを案内してもらった。

拙宅の倍はあろうかと思われる行者ニンニクが育っていた


クリンソウとサクラソウが咲き乱れている

散策後は部屋でワインなど飲みながら寛いでいると
お風呂の準備ができたと声がかかって
手作りの露天風呂で新緑を見ながら楽しんだ。
今宵の宿泊者は我ら2人だけで、
夕食の席には親父さんも同席して珍味を味わいながら
四方山話しに花が咲いてビールから日本酒に切り替える。
最近は専ら奥さんが打っている蕎麦(ぶっかけ)が出され
宴は早めに切り上げることにして部屋に戻った。

翌日は4時には出発することにして21時には就寝、
夜中に鳴いている鳥は何かな等と思いながら深い眠りに落ちた。
未明にトイレに起きた友の音で目覚めて、
4時前の早い起床だけれども準備をすることにした。
朝食は前夜に用意してもらったので静かに車に移動、
空は月が出ており薄い雲が流れている好天である。
予報では曇りになっていたが良い天気になる気配が漂っている。

鷹巣から御池の駐車場までは30分ほどの距離で
夜明けの緑のトンネルをハイビームにした車は疾走した。
駐車場に停まっている車は数台、
5時半出発のシャトルバスはすでに停まっていたが
時間はたっぷりあるのでビジターセンターのテーブルで
湯を沸かして朝食のお握りを頂く。
乗客は全部で6名ほどで平日の朝一番のバスは15分ほどで
沼山峠に到着する。

青空が広がり始めた早朝の山の駅「御池」


6:00沼山峠登山口から出発

登山届を出そうとしてポストを探したが無い、
ビジターセンターの職員に聞いたら福島県の警察は
登山届を回収しないのでポストは無いとのこと
(因みに尾瀬の群馬側は有るとのこと、変なの)
6時前には青空が広がり始めた登山口を出発して
広い間隔の木道を歩き始めるが、気温もほどほどで
ほとんど汗ばむことなく峠を過ぎてやがて尾瀬沼へ、
木道添いに咲くミズバショウは霜にやられたのか
花も葉も赤茶けて腐敗が始まっていたのが残念。

沼尻方面への分岐、まだ緑は薄い


長英新道への分岐

大江湿原から右折して沼尻方面に向かって歩き始めると
すぐにシラビソが林立する樹林帯に突入、朝湖湿原の手前に
長英新道の分岐が現れるがここまでが遊歩道みたいなもの。
暫く鬱蒼とした樹林帯をダラダラ歩くのだが
過去3回歩いたなかで一番乾いている登山道だった。
シラビソとダケカンバの大木が林立する樹林帯を
抜けた頃に尾根への急登が始まって修復された木道が
連続して青空が木々の梢から眩い。

サンカヨウが咲き始めた


ミネザクラと燧ケ岳


ミネザクラ満開(今年は何度花見をしたのか・・・)


サンカヨウ乱舞

キヌガサソウ群落

標高を上げると至仏山が見えてくる


気温は上昇してきたが汗が滴り落ちるほどではなく
休憩の度に補給する水分も減りが少ない。
標準コースタイムの8割ほどのペースで歩いているので
疲労はほとんど感じずに俎嵓に至った。
柴安嵓には友だけが往復することになって小生は
湯を沸かして珈琲の準備をすることに。

山頂から見る尾瀬沼

遠くには白根山

風もほとんどなく寒さを覚悟した心配は杞憂に終わる。
乾いた岩場は陽の光で温まって尻の下から温みがじわりと
伝わってくる快さに珈琲と甘味で幸福感が広がる。
友も双耳峰の片方から戻ってきたので珈琲を再度淹れ
普段の3倍くらいの時間を山頂部で過ごした。
まだ10時を過ぎたばかりであるが
お昼を「清四郎小屋」で食べる予定にしているから
そろそろ下降に取り掛かることにして腰を上げる。

咲き始めたタテヤマリンドウ


チングルマ


木道脇にはシャクナゲも咲いている


木道・湿原は尾瀬のスタンダード


振り返れば燧ケ岳が


会津駒

ダイクラ尾根から平が岳

中ノ岳・駒ケ岳・荒沢岳

「熊沢田代」までは残雪とガレた登山道が連続したり
修復した道に根曲り竹の根っこが飛び出しておりかなり歩き辛く
結果論としてはもう少し残雪が多かったほうが
下降については楽なような気がした。
「熊沢田代」は本コース中で最も尾瀬らしい湿原なのだが
灌木が湿原に進出してきて危機感が感じられる。
花たちは木道付近に咲き乱れていて
撮影タイムで立ち止まる事が多くなった。

ムラサキヤシオ


ミズバショウも


木道脇にはタテヤマリンドウの群落が


今はチングルマが季節かな


ハート型の池糖脇にはワタスゲが

「広沢田代」へはかなり標高を下げて大きな石がゴロゴロする
沢筋の登山道をガシガシ下る。
ここの湿原もだんだん狭まってきているような気がする。
「広沢田代」までくると御池の駐車場が見えてくるが
大きな石がゴロゴロする道は相変わらず続くので
足を挫かぬように両ストックでバランスをとりながら
最後の下降を終えた。

ミツバオウレン


オサバグサ


下のほうはミズショウの花が終わってジャンボ葉だけ

駐車場には出発時とさほど変わらぬ車の数で
平日の静謐な環境で尾瀬を歩けたことと
思わぬ誤算の晴天に感謝して「清四郎小屋」へ向かって
「ワインディング・ロード」を緑のシャワーを浴びながら
窓を全開にして走り終え、旨い蕎麦を食べてから
魚沼の里へと戻った。